科学英語の特徴はClear and Concise。つまり同じ内容ならば、より少ない語数で表現することが好ましいのです。
そのための手段の一つがNoun Compounds(複合名詞)。
そのための手段の一つがNoun Compounds(複合名詞)。
ここでちょっとお断りしておくと、厳密には、英語のNoun Compoundsと日本語の複合名詞とは完全に同じではありません。英語のNoun Compoundsは、複数の名詞を組み合わせることにより、新しい名詞ができているのですが、日本語の複合名詞では、名詞のほかに形容詞の語幹が組み合わさっている場合もあるのです。ただ、下記の例をご覧いただくとおわかりのように、多くの場合、英語のNoun Compoundsと日本語の複合名詞はよく対応しています。
では、実際にNoun Compoundsとしてはどのようなものがあるか、みてみましょう。
scienceという名詞を含むNoun Compoundsの例をあげてみます。
science activity 科学活動
science analysis 科学解析
science boom 科学ブーム
behavior science 行動科学
cell science 細胞科学
disaster science 災害科学
police science 警察科学
さて、このNoun Compounds、実は私たちが英語で文章を書こうとするときに大変便利なツールなのです。
簡単な実験レポートから、高度に専門的な学術論文まで、科学英語を書くときに悩むのが、冠詞や前置詞。
例えば「溶媒を蒸留するための装置」を英語で書きたいとき、溶媒、蒸留、装置はそれぞれsolvent、distillation, equipmentとすぐにわかるけれど、distillationに冠詞は必要か、solventは単数にするのか複数にするのか、などと長いこと悩んでしまい、「equipment for the distillation of solvents」という名詞句がさっと作れないなどということはありませんか?
ところで、この6語の名詞句は、Noun Compoundsを使うと、solvent distillation equipmentとたった3語で表現できるのです。その上、こちらの表現の方が、論文などwritten textでは好まれます。
同じことは日本語でも言えて、 「溶媒を蒸留するための装置」より「溶媒蒸留装置」と複合名詞を使用した方が簡潔で、論文などにはふさわしいですよね。
それでは、Noun Compoundsの基本的な構造について解説します。
ここで左端(頭)にある名詞(ここではequipment)をhead nounと言います。
Noun Compoundsを作る際は、このhead nounが右端におかれ、残りの語はhead nounを修飾する語(qualifier)としてその前に置かれます。
head nounについている冠詞を除き、すべての冠詞と前置詞は省略されます。
さて、ここでdistillationとsolventsという残りの名詞の語順が問題になりますが、もとの名詞句でhead nounに近く置かれていた名詞がnoun compoundsになってもhead nounの近くに置かれます。
つまり、distillationの方がequipmentの近くに置かれるわけです。
solvents distillation equipment
ところでここでもう一つ気をつけるべきことがあります.
名詞が形容詞的に使われる時,複数形は単数形に変化します.
ここではsolventsのsが取れて,下記の形になります.
solvent distillation equipment
もう1つ例をあげましょう。
A system for the purification of water has been developed by our group.
(水を浄化するためのシステムが我々のグループによって開発された)
下線部分をNoun Compoundに変えてみましょう。
(水を浄化するためのシステムが我々のグループによって開発された)
下線部分をNoun Compoundに変えてみましょう。
head nounはなんですか?
そう、A systemですね。
残りの名詞はpurificationとwaterですが、purificationの方がhead nounに近いので、
正解は A water purification system となります。
正解は A water purification system となります。
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